N響メンバーによる演奏会《その5》

実行委員会を解散して2年が経過した。私が中地区公民館で担当した事業に、コミュニケーションをテーマにした講座があった。退職後のセカンドライフの人を対象にしていた。参加者は少なかったが、とても和気あいあいとした雰囲気で講座は終了した。せっかく知り合えたのだからと、講座の打ち上げを行った。その様子を見て、私の心にムクムクと湧き上がるものがあった。この中地区でお世話になっているので、自分にできることで地域に恩返しをしたいと思っていた。酒の勢いもあったかもしれない。「皆さんでクラシックの演奏会をやってみませんか?」と、私は突然提案した。ダメもとでの話だったが、みなが面白そうに関心を持ってくれた。私は亀田での経験を話し、やりたくなるように誘導した。結果、演奏会をやることになった。初めての地でやるのは危険が伴う。補助金も活用するが、どれだけ入場料が集まるか未知の世界だ。そこで、亀田地域でも開催することにした。亀田はある程度の収入が見込める。リスクを分散するためにも、亀田を巻き込まなければならない。問題は実行委員会を再結成できるかどうか。私は恐る恐る、元実行委員長に話しを切り出してみた。みんなで相談しましょうということになり、委員を集めて私の提案を説明した。うれしいことに、委員の皆さんは手伝ってくれることになった。《その6に続く》(sumito)