やぶ蛇

国民健康保険の手続きで、区役所を訪れた。窓口で加入手続きだと申し出ると、職員は親切に対応してくれた。最近の役所の対応はすこぶる丁寧だ、と感じる。私が役所に入った頃は、まだ横柄な態度の職員が大勢いたものだ。しかし、社会情勢は大きく変わり、不遜な態度をとれば、すぐに苦情という形で返ってくる。公務員も楽ではない。話がそれたが、その職員の対応の中で、「えっ?」と思ったことがある。保険料の算定で確認したいことがあり質問したが、「やぶ蛇かもしれませんが、保険料の軽減措置という制度があります」と説明を始めた。それって「やぶ蛇」なの?。質問しなかったら説明しなくてもよかった、ということなのか。運営主体として、軽減措置を利用されると、保険料収入が減るので、できれば利用してほしくない、ということなのか。言葉でしくじることは誰にでもある。親切のつもりで表現したのかもしれない。ただ、言われた方としては腑に落ちない。どこか、喉に骨が引っかかったような感がある。市役所職員OBとしては、だからと言って声を荒げることはしないが、表現の難しさを感じた一幕だった。このブログでも、知らない間に人を傷つける表現をしているかもしれない。気をつけなければ。(sumito)