学食前のロビーが、軽音楽部のたまり場でした。誰に話しかけるでもなく、ソファーに寄りかかって、時が過ぎる日々。いったい俺は何をしたいのだろう、何ができるのだろう、と考えても、誰も答えを教えてくれない。そんな自分を憐れんだのか、突然声をかけてくれたのが象太郎たち3人のグループでした。好む音楽が風変わりで、浮いていた彼らにすがるように急接近していきました。まだ主流とはいえなかったパンクロック、テクノポップ、そのほかのわからない音楽を漁っている彼らが、私には新鮮でした。大学の帰りには新宿レコードという、ちょっと変わった輸入レコードをそろえる店によく立ち寄り、ジャケットだけで曲を想像してレコードを買っていました。当時、イギリスやドイツの輸入レコードは3600円くらいと高価で、それでも毎月4~5枚は買っていました。ただ、ハズレも多く、失敗したなと後悔することも多くありました。続く…(sumito)